2026年10月16日、三菱電機と鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)によって、自動車機器事業の共同運営を通じた戦略的提携の最終合意の発表がありました。(三菱電機|Hon Hai)
- 鴻海が三菱電機モビリティ株式の50%を約1,150億円で取得し、三菱電機と共同運営する
- 電動パワートレインやソフトウェアの技術と鴻海の量産力を組み合わせ、日本発のEV基盤を提供する
- 実行は2027年10月の予定で、三菱電機は2027年3月期に約1,000億円の減損損失を計上する見込み
三菱電機と鴻海精密工業(フォックスコン)は2026年10月16日、三菱電機の自動車機器事業を担う三菱電機モビリティ株式会社の株式の50%を、鴻海の投資管理会社であるLin Yin International Investment(以下Lin Yin)に譲渡し、両社で共同運営することで最終合意したと発表した。株式譲渡契約を同日に締結した両社は、2026年4月24日に覚書を結び、共同運営を検討してきた。
譲渡価額は1,150億円(見込み)で、対象事業の企業価値は3,200億円、株式価値は2,300億円となる。株式価値は契約締結後の資産の変動を考慮して算定し、譲渡価額はその50%に相当する。実行は2027年10月の予定で、各国の競争法に基づく当局の許認可などが条件となる。三菱電機が自動車機器事業を三菱電機モビリティに簡易吸収分割で承継させる会社分割契約は、2027年度上期に結ぶ予定だ。三菱電機モビリティは2024年4月に設立され、2026年3月期の売上高は6,575億6,500万円、営業利益は131億8,300万円、当期純利益は357億7,700万円だった。承継の対象となる事業全体の同期の売上高は8,756億円である。報道によると、同社の従業員は約6,400人で、三菱電機は今回の出資により売上高1兆円規模への成長が可能だとみていると報じられている(electrive)。
両社は、三菱電機モビリティの電動パワートレインやソフトウェア・制御の技術・開発力と、鴻海の市場展開におけるスピードと規模を組み合わせるとしている。まずは高品質な日本発のEVプラットフォーム(基本構造)を提供して次世代モビリティの普及を目指し、中長期的には日本の技術と品質を「Made in/by Japan」としてグローバル市場へ広げるという。電気自動車の開発に関する具体的な車種や販売地域は、発表では示されていない。三菱電機モビリティは、2024年5月にアイシンとの共同出資会社の設立で合意したが、同年10月に解消して業務提携に移った経緯もある(MONOist)。
三菱電機は、2028年3月期から三菱電機モビリティを連結子会社から外し、持分法適用会社とする見込みとのこと。2027年3月期の連結決算では、約1,000億円の減損損失を「その他の損益」に計上する見込みで、同期の連結業績予想は2026年10月30日に公表する予定となっている。
なお、共同運営の役員構成や経営体制は、公表資料には記載がない。さらに、米国での事業については、両社の発表と確認した報道のいずれにも言及がなかった。












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