2025年5月、アメリカ国土安全保障省(Department of Homeland Security、以下DHS)は、不法滞在中の移民に対して、スマートフォンアプリ「CBP Home」を通じた自発的帰国を促す新プログラムを発表しました。このプログラムに参加することで、対象者は帰国支援とともに、帰国確認後に1,000ドルの支給を受けることができるとしています。
概要
トランプ政権は、不法滞在移民に対して帰国を促す新たな取り組みとして、自発的帰国者への旅費支援と1,000ドルのインセンティブ支給を開始。対象者は政府アプリ「CBP Home」を通じて帰国意向を登録し、帰国が確認されると支給が行われるとのこと。
詳細
- この政策は、強制送還にかかるコストやリソースを削減する目的で実施された。
- DHSによれば、通常の強制送還1件あたりのコストは1,7121ドルとされており、今回の自発的帰国プログラムではその70%のコスト削減が見込まれているという。
- アプリを通じて帰国の意思を示した移民は、帰国の進捗が確認される限り、拘束や強制送還の優先順位が下がるとされている。
- また、アプリでは個人情報、顔写真、位置情報などを用いて本人確認と出国確認が行われる。
- 米国から少なくとも3マイル離れた場所での確認が必要とされ、顔画像の提出は必須。
- なお、2025年以降、「CBP Home」アプリは1日あたり約1500回ダウンロードされており、年初からの累計では30万回を超えている。
- 移民政策シンクタンク「Migration Policy Institute」によると、すでに少なくとも5,000人が同アプリを通じて自発的帰国を申請したとされる。
- この取り組みは、バイデン政権時代の「CBP One」アプリを改修したもので、2025年3月に新機能を追加する形で導入された。開発費と広告費を合わせて2億ドルが投入され、アメリカおよびメキシコで英語・スペイン語のTV・ラジオ広告が放映されている。
- DHSは、今回のプログラム参加者が将来的に合法的な再入国の可能性を「保つことができるかもしれない」としているが、移民政策の専門家は「再入国の可能性」はあくまで不確実であり、多くの不法滞在者には再入国の道が開かれないケースも多いと警鐘を鳴らしている。
参考情報
- 自発的帰国者への支給金額:10,00ドル(帰国確認後に支給)
- アプリ名:CBP Home
- 導入経費:2億ドル(アプリ改修・広報費用含む)
- 強制送還コスト:1件あたり17,121ドル
- 初期ダウンロード数:2025年初頭から約30万件














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