2026年6月16日、米国防省(戦争省)の「戦略的資本局(OSC:Office of Strategic Capital)」が、レアアース精製・分離の国内スタートアップPhoenix Tailings, Inc.に対して5億ドルの条件付きローンコミットメントを発表した。民間資本と合わせて総額10億ドル規模での国内生産能力の大幅拡充と、新しいレアアース分離・金属化施設「フリーダム・ファシリティ」の建設を目指す。(米国防省(戦争省)の発表)
- 米国防省(戦争省)がレアアース分離・金属化を手がける国内スタートアップPhoenix Tailingsに5億ドルの条件付き融資枠を設定した。民間資本と合わせ総額10億ドル規模の投資を目指す。
- 永久磁石生産の川上(レアアース採掘)と川下(磁石製造)の間を埋める「中流工程」の国内確立が目的で、米国の鉱山から磁石まで一貫したサプライチェーン構築の重要な一歩とされた。
- 新施設「フリーダム・ファシリティ」の建設により、防衛・産業向けの永久磁石サプライチェーンを強化する。融資は条件付きで、財務・法務・技術的なデューデリジェンスの完了が必要。
レアアースの国内精製・分離能力の確立は、米国の安全保障上の重要課題の一つだ。米国防省(戦争省)の戦略的資本局(OSC)は、マサチューセッツ州バーリントンとニューハンプシャー州エクセターにレアアース金属化施設を持つPhoenix Tailings, Inc.に5億ドルの条件付きローンコミットメントを発表した。民間資本と合わせて総額10億ドル規模での既存施設の大幅拡充と、新しいレアアース分離・金属化施設「フリーダム・ファシリティ」の建設を目指す。
Phoenix Tailingsが手がけるレアアース分離・金属化は、採掘された原料から永久磁石の原料となる純粋な金属を取り出す「中流工程(ミッドストリーム)」だ。レアアースは採掘(上流)から永久磁石製造(下流)まで複数の高度な工程が必要で、この中流工程は現在ほぼ中国に独占されている。Phoenix Tailingsは米国内でこの工程を担う数少ない企業の一つで、今回の投資でその能力を大幅に拡充する。永久磁石はEVモーター・風力発電・防衛装備品など幅広い産業で不可欠な素材だ。
OSCのロルチ局長は「国内でのレアアース中流処理能力は喫緊の課題であり、今回の投資は採掘から磁石まで一貫した米国内サプライチェーンを構築する重要な一歩だ」と述べている。
融資は条件付きで、財務・法務・技術的なデューデリジェンスの完了が必要。レアアース→永久磁石→モーター・防衛装備品のサプライチェーンに関わる日系製造業・電機・防衛関連企業にとっても、米国の重要鉱物政策の動向として注目できるニュースといえる。














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