2026年6月8日、U.S. Steel(日本製鉄の子会社)が、ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊のモンバレー製鉄所(Mon Valley Works)に最大25億ドルを投資すると発表した。新型ホットストリップミルの建設により、約3,000人の雇用を維持しつつ最大6,381人分の雇用を創出・支援し、自動車向けなど高付加価値鋼材の生産能力を大幅に拡充する。(プレスリリース)
- 日本製鉄傘下のU.S. Steelが、モンバレー製鉄所に最大25億ドルを投資すると発表した。当初計画の10億ドルから2倍超に増額され、新型ホットストリップミルを建設する。
- 3年間でペンシルベニア州に最大17億ドルの経済効果・最大6,381人の雇用・最大5,800万ドルの税収をもたらすとされた。
- 日本製鉄によるU.S. Steel買収はトランプ政権が「ゴールデンシェア(政府拒否権)」と総額110億ドルの国内投資義務を条件に承認した経緯があり、今回の投資はその一環だ。
日本製鉄が2025年に約150億ドルで買収したU.S. Steelが、ペンシルベニア州ブラドックのモンバレー製鉄所(Mon Valley Works)への最大25億ドルの投資計画を発表した。新型ホットストリップミルをエドガー・トムソン工場に建設し、87年前の旧式ミルを置き換える。年産能力は220万トンから350万トンに増加する見込みで、自動車向けなど高付加価値鋼材の生産が可能になる。建設は2026年中に開始、3年程度で完成の見通しだ。
この投資はもともと2024年8月に日本製鉄がU.S. Steel買収交渉の中で約束した「モンバレーへの10億ドル以上の投資」を大幅に上回るものだ。最終的な投資額は当初の2倍超となる20〜25億ドル規模になるとされる。U.S. SteelのバリットCEOは「モンバレーはアメリカの鉄鋼産業が生まれた地。この投資はその最良の時代がまだこれからだという証だ」と述べている。経済効果分析によると、3年間でペンシルベニア州に最大17億ドルの経済効果、最大6,381人の雇用支援・創出、最大5,800万ドルの税収をもたらすとされる。
日本製鉄によるU.S. Steelの買収は複雑な経緯をたどった。2025年初頭にバイデン政権が国家安全保障を理由に買収を阻止したが、その後トランプ政権が「ゴールデンシェア(工場閉鎖・海外移転などへの政府拒否権)」の付与と、総額110億ドルの国内投資義務を条件として承認した。今回の25億ドルはその110億ドルの一部にあたる。
日本製鉄は2050年のカーボンニュートラルも公約しており、モンバレー工場の近代化はアメリカの鉄鋼産業の維持と雇用保護という政治的意義も持つ。












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