2025年12月、韓国の鉄鋼大手ポスコ(POSCO)によって、ヒュンダイ製鉄による米国ルイジアナ州に建設中の電炉式製鉄所に対し、20%の出資を行うと米国証券取引委員会(SEC)への届出を通じて発表がありました。
- ポスコは完全子会社を通じて、2027年末までに5億8,200万ドルを出資する。
- 工場はルイジアナ州ドナルドソンビルに建設予定で、2029年に年間270万トンの鋼板生産を目指す。
- この投資により、ポスコは北米の自動車用鋼板市場への本格参入を進めると見られる。
ヒュンダイ製鉄は2025年3月、ルイジアナ州で初の海外生産拠点となる製鉄所の建設計画を発表し、総額58億ドルの投資を予定している。この工場では主に自動車用鋼板を生産し、ヒュンダイ・モーターやKIA(起亜自動車)に供給するほか、将来的には他の米国自動車メーカーにも販売を拡大する計画がある。
今回の出資を通じて、ポスコは「持続可能な自動車用鋼材供給の基盤を確保する」としており、低炭素鋼材やバッテリー素材分野での協業も視野に入れている。両社は2025年4月にMoU(覚書)を締結しており、低炭素鋼材や北米での連携強化を進めてきた経緯がある。
新工場が立地するルイジアナ州ドナルドソンビルは、ヒュンダイ・モーターのアラバマ州モンゴメリー工場から約560kmの距離にあり、ジョージア州のKIA工場やサバンナ市にある「Hyundai Motor Group Metaplant America」とのアクセスも良好。サプライチェーンの効率化が期待されている。
ポスコは近年、北米市場におけるプレゼンス拡大を加速しており、ホンダとの合弁でカナダにEV生産拠点(約110億ドル)を構想していたが、電気自動車の需要低迷と関税の影響から計画を2年間延期した経緯もある。
さらに、2025年9月には米国鉄鋼メーカー「Cleveland-Cliffs」ともMoUを締結。韓国経済新聞によると、ポスコは最大7億ドル超を投じてCleveland-Cliffsの10%以上の株式を取得する計画も進行中と報じられている。
こうした動きは、アジアの鉄鋼企業が米国市場への生産移管や拠点構築を加速させている流れの一環であり、最近では日本の新日鉄が米国のU.S. Steelを140億ドルで買収し、国内各地に新工場投資を進めている。













コメントを残す