2026年7月21日、Wistron Corporation(本社:台湾・新北市、会長:Simon Lin)によって、テキサス州フォートワースでAIスマート工場「D1」の開所式が行われたという発表がありました。投資額は7億ドルで、同社にとって初の米国内の生産拠点となります。(プレスリリース)
- Wistronがフォートワースに7億ドルのAIスマート工場を開いた。
- 米国内で初めてNVIDIAのGB300を量産した拠点と位置づけられる。
- 今後はVera Rubin Superchipの生産にも広げる計画である。
同社によれば、NVIDIAの「GB300 Grace Blackwell Ultra Superchip」が米国内で初めて製造・量産された場所にあたり、延べ面積は約32万4000平方フィートとなる。開所式はWistronのSimon Lin会長とNVIDIAの創業者兼CEOであるJensen Huang氏が主導し、フォートワース市経済開発局のJessica Rogers局長、駐米台湾代表のAlexander Tah-ray Yui氏らが出席した。
工場はNVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティング上で稼働し、同社のオープンモデルであるNemotronとCosmos、OmniverseとMetropolisのライブラリを組み込んでいる。デジタルツイン技術を使い、工場のレイアウトや生産の流れ、稼働効率を検証しながら最適化する仕組みだ。現地の顧客に応えつつ、NVIDIAの最先端製品を生産する拠点として設けられた。
生産品目は今後広がる。現在のGB300に加え、Lin会長は「NVIDIA Vera Rubin Superchip」もこの拠点で生産する考えを示し、今後数年で米国内のAIインフラ構築を担う重要な拠点の一つになると述べた。製造されたサーバーはNVIDIAのDSXインフラに組み込むことができ、大規模な「AIファクトリー」を効率よく運用するための共通の構成に対応する。米国内でNVIDIA製AIシステムの組み立てと試験を担う能力が増えることで、供給網の上流部分が厚くなる形だ。
Wistronは台湾で培ってきたAIサーバーの生産能力を米国へ広げる方針で、製造から保守・アフターサービスまでを一つの拠点でまかなう体制を志向する。同社は、納期や顧客対応にかかる時間を短縮し、供給網の強靭性を高める狙いを挙げる。テキサス州については、物流や人材確保、先進製造の基盤が整っている点を選定理由としている。
Huang CEOは、史上最大規模のインフラ整備が進んでおり、AIファクトリーへの需要が非常に大きいとしたうえで、NVIDIAとWistronがテキサスで米国の先端製造能力の回復と熟練職の創出に取り組んでいると述べた。Lin会長は、AIの時代には速さを求められる圧力自体が責任でもあるとし、速く造るだけでなく正しく造る必要があると強調した。Wistronは北米・欧州・アジアで6万3000人超の従業員を抱えるICT分野の受託製造大手である。











コメントを残す