2026年8月6日、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領によって、憲法修正第14条の市民権条項に基づく出生地主義市民権が適用されない子どものカテゴリーを明確化する大統領令に署名するという発表がありました。(大統領令|ファクトシート)
- 6月30日の最高裁Trump対Barbara判決を踏まえ市民権が及ばない子どもの類型を示した。
- 両親のいずれかがテロ組織関係者・外国政府職員・代理出産等の当事者である場合等が対象となる。
- 国務長官や司法長官など関係省庁に対し30日以内の実施指針公表を指示している。
大統領令は、2026年6月30日に連邦最高裁が「Trump対Barbara」事件(609 U.S. ___, 146 S. Ct. 2438, 2449 (2026))で示した判断、すなわち憲法修正第14条の市民権条項が「治外法権の擬制が適用されない」親から米国内で生まれた子どもに市民権を及ぼすとした判断を踏まえ、最高裁が示した出生地主義市民権の原則に該当しない外国人の子どもの類型を、非網羅的に特定し、それに関する措置を定めるものだとしている。
政策として、両親のいずれも米国市民でない場合において、以下のいずれかに該当するときは、いかなる行政機関も当該人物の米国市民権を認める文書を発行してはならず、州・地方自治体その他の当局が発行した市民権を認める文書も受理してはならないとしている。
- いずれかの親が、国際緊急経済権限法および2001年の大統領令13224号のもとで指定された外国テロ組織の構成員や特別指定国際テロリストなど「敵性外国人」に該当する場合。
- いずれかの親が、大使、外国の大使館・領事館に勤務する当該国籍者、外国政府に公務で雇用される者、国際機関免除を有する国際機関の職員など「外国政府職員」に該当する場合。
- いずれかの親が、出生地主義市民権を購入・取得するための商業取引(母親を出産のために米国内に滞在させる取引や、米国内にいる代理母との商業取引を含む)や、市民権取得のための不正行為に関与していた場合。
- 連邦法上市民権が付与されない米国の準州・領海内で出生した場合。
実施にあたっては、国務長官、司法長官、国土安全保障長官、社会保障庁長官に対し、それぞれの省庁の規則・方針がこの大統領令と整合するようあらゆる適切な措置を講じ、職員がこの命令に反する行動(または不作為)を取らないようにすることを求めている。また、すべての行政省庁の長は、大統領令の発令から30日以内に、自らの業務・活動に関する実施指針を公表するよう指示されている。
ファクトシートによれば、この大統領令は同日署名されたもう一つの大統領令(バースツーリズムを終わらせる大統領令)と対をなすもので、政権は就任初日から、米国の寛大さにつけ込み市民権を騙し取ろうとする「悪意ある外国の主体」のリスクに対抗してきたとしている。政権は、最高裁判決後も、最高裁が歴史的に認められてきた例外のもとで出生地主義市民権の対象外と認めた類型の外国人などによる市民権取得の試みを引き続き警戒しているとしている。
















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