2026年6月22日、トランプ大統領が量子情報科学技術(QIST)の開発・商業化・安全保障への応用を加速するための大統領令(EO 14411)に署名した。量子コンピューター・センサー・ネットワークの国家的な取り組みを強化し、米国の量子技術における優位性を維持・拡大することを目的とする。(大統領令|ファクトシート)
- 「科学的発見の時代を切り開く」規模の量子コンピューター開発を目指す国家プロジェクト「QC-ADDS」が創設された。エネルギー省施設への設置と科学コミュニティへの開放を目標とする。
- 量子センサー・量子ネットワークの5年計画策定が商務省・エネルギー省・NSF・NASAに指示され、国内の量子サプライチェーン強化と量子人材育成の拡大も盛り込まれた。
- 同日署名のPQC移行大統領令(EO 14409)と合わせ、「量子の脅威に備え(守り)、量子で先頭を走る(攻め)」という二本柱の量子戦略が示された。
トランプ大統領は2026年6月22日、量子情報科学技術(QIST)の発展を国家的に加速する大統領令(EO 14411)に署名した。2018年の「国家量子イニシアチブ法」に始まる取り組みを発展させ、量子コンピューター・センサー・ネットワークの開発・商業化・安全保障への応用を一体的に推進する内容だ。同日署名したPQC移行大統領令(EO 14409)とともに、米国の量子政策の「攻守両面」を示す枠組みといえる。
最大の柱が「量子コンピューター応用開発・発見科学(QC-ADDS)」プロジェクトの創設だ。現在の古典コンピューターでは解けない科学的課題に取り組める規模の量子コンピューターを、エネルギー省の施設に設置し、科学コミュニティに開放することを目指す。エネルギー省は90日以内に技術仕様を策定・公表し、180日以内に民間企業との連携モデルを検討する。量子コンピューターの性能を正確に評価するための国家センターの設立も盛り込まれた。
量子センサーと量子ネットワークについては、国防省(戦争省)が60日以内に2028年9月末までに実戦配備を目指す次世代量子センサープロジェクトを3件以上特定する。商務省・エネルギー省・NSF・NASAは5年計画を策定する。国内の量子サプライチェーンの強化と、調達ルール・法規制上の障壁除去も指示された。
人材育成として、人事管理局(OPM)が90日以内に政府全体の量子人材確保・定着戦略を策定し、NSFが全国量子人材育成研究所ネットワークの立ち上げに着手し、登録見習い制度の活用も促進される。
中国など懸念国による量子技術の取得を防ぐため、FBIが主導する量子技術情報防衛チーム(QCPT)の拡充と、同盟国との量子分野での輸出管理・研究セキュリティの整合も進める。















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