2026年10月12日、オムロンによって、米国の産業用PCメーカーOnLogic, Inc.とその親会社Interlogic, Inc.の買収に関する契約締結の発表がありました。(プレスリリース)
- オムロンが米Interlogic(OnLogic親会社)を企業価値6億7,500万ドルで買収する契約を締結
- 産業用PCとオムロンの制御技術を組み合わせ、フィジカルAI開発とクロスセルを目指す
- 買収完了は2027年1月ごろの予定で、OnLogicは独立運営とブランドを維持する
オムロンは2026年10月10日(日本時間)、米バーモント州サウスバーリントンに本社を置くInterlogic, Inc.(以下IL)と、傘下のOnLogic, Inc.(以下OL)を含むグループ会社を買収する契約を締結した。取締役会決議と契約締結はいずれも同日付である。
手法は、オムロンが米デラウェア州に設立する特別目的会社(SPC)をILに吸収合併させる「逆三角合併」で、ILが存続会社となって同社の直接の完全子会社に、OLなどILの子会社は間接子会社になる。買収価格は負債・現金を除いた企業価値ベースで6億7,500万ドル(1ドル=155円換算で約1,046億円)、支払いは現金で、主に手元資金を充てるとしている。
ILの株主は創業者のリサ・グルーネベルド氏とローランド・グルーネベルド氏(持ち株比率91.94%、議決権99.11%)と、役職員株主167人(同8.06%、0.89%)である。オムロンは、多数の株主から個別に株式を譲り受ける代わりに、全発行済株式を一度の取引で取得できるとして逆三角合併を採用したと説明している。また、ILは2010年設立の持ち株会社で、オランダ、ドイツ、英国、台湾、マレーシアにも子会社を持ち、2003年設立で、産業用コンピューターの設計・開発・製造・販売を手がけ、2026年3月24日時点で従業員301人、拠点7カ所(うち製造拠点2カ所)を構えている。オムロンとの間に資本・人的・取引関係はない。
IL連結(米国会計基準)の業績は、2025年12月期の売上高が1億5,420万ドルで、2024年12月期の1億2,230万ドルから約26%増となった。EBITDAは2023年12月期の1,590万ドル、2024年12月期の1,160万ドルに対し、2025年12月期は2,260万ドルだった。デューデリジェンスで確認した今後発生しない項目を調整した参考値のAdjusted EBITDAは、2023年12月期が2,060万ドル、2024年12月期が1,610万ドル、2025年12月期が2,710万ドルである。総資産は2025年12月期末で1億3,320万ドル、純資産は7,010万ドルとなっている。
オムロンはインダストリアルオートメーション事業で、FA機器メーカーから製造現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)とフィジカルAIを担う企業への進化を掲げている。OLは設定自由度の高い堅牢な産業用PCを直販・受注生産で提供し、売上の9割超を米州と欧州が占める。また、オムロンは、OLのPCと自社の高精度制御技術を組み合わせた次世代フィジカルAIプラットフォームの開発加速、OLの米州・欧州の顧客基盤を生かしたクロスセル、センシング・ロボティクス機器とOLのPCを組み合わせたDX・フィジカルAIソリューションの共同開発を挙げている。
買収後もOLは直販モデルと「OnLogic」ブランドを維持し、ショーン・ラーキンCEOら現経営陣は続投する見通しとしている。合併の効力発生は2027年1月ごろの予定で、関係当局の承認などが条件となる。2027年3月期の連結業績への影響は軽微と見込んでいる。













Leave a Reply