2026年7月31日、米戦争省(Department of War)の戦略資本室(OSC、室長:David A. Lorch)によって、Performance Drone Works(本社:アラバマ州ハンツビル、CEO:James Slider)に対し、最大8億2000万ドルの条件付き融資コミットメントを結んだという発表がありました。ドローンの重要部品を国内で大量生産する体制づくりが目的とされています。(発表)
- 戦略資本室がPDWに最大8億2000万ドルの条件付き融資枠を設定した。
- 国内でドローンの重要部品を大量生産する体制づくりを後押しする。
- 融資の実行には財務や法務、技術面の審査を満たす必要がある。
OSCの融資と、これに合わせて確約された民間資本を組み合わせ、米国のドローン産業基盤全体で使える国産部品の新たな大量供給源を整える。プロジェクトは特定の1社向けではなく、複数のメーカーや機体に部品を供給することを想定しており、国内の部品生産能力を大きく広げる狙いがある。対象となるのは、PDWや他の国内メーカーが手がける、米軍の区分で小型に当たるグループ1・グループ2の無人航空機を支える部品となる。
OSCのLorch室長は、PDWが大統領令14307「Unleashing American Drone Dominance」を支える形でOSCの融資コミットメントを受ける国内部品メーカーの一つになると説明し、部品の国内生産を広げることが業界全体の利益となり、供給網の強靭性を高めると述べた。OSCシニア・マネージング・ディレクターのJames R. Shanahan氏も、ドローンや自律システムを含む重要なサプライチェーンのボトルネックの特定と解消に焦点を当てていると述べ、今回の取引が民間資本を呼び込みながら新たな生産能力の建設を後押しすると説明した。
今回の合意はあくまで条件付きの段階にある。融資の実行(ファイナンシャルクローズ)に進むには、財務、法務、技術などのデューデリジェンス要件を満たす通常の手続きを企業側が踏む必要がある。研究・工学担当のEmil Michael次官は、ドローン分野での優位という長官の方針を実現するには国内の強靭な産業基盤が要ると指摘し、OSCが重要部品の国内供給網を強化することで、米国のメーカーが必要な能力を届けられるようにすると述べた。
PDWはアラバマ州ハンツビルに本社を置く防衛関連の技術企業で、親会社はPDW Holdings, Inc.。同社は9万平方フィートの拠点「Drone Factory 01」に、設計や飛行試験、システム統合、生産、出荷までの機能を集約している。会社側の発表では、今回の資金と民間投資により、推進系や電源・制御系、映像技術といった部品の国内生産の立ち上げを進め、海外に依存した供給網からの脱却を図るとしている。報道によれば、OSCによる条件付き融資の総額は7月31日時点で約29億ドルに達している。













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