2026年9月15日、OpenAIのクリス・リーハン最高グローバル政策責任者によって、同社がAnthropicおよびGoogle DeepMindとAI安全に関する基準作りについて数週間にわたり協議を続けてきたことを公表するという発表がありました。(OpenAIブログ)
- リーハン氏は三社の数週間にわたる協議を認め、「安全優先のために協力する方がよい」と述べ、反トラスト法上の政府免除は不要との立場を示したとしている。
- ハサビス氏が7月に提唱した公民連携型「スタンダーズボディ」を軸に、OpenAI・Anthropic・Google・マスク氏がフロンティアAIのペース減速を支持する立場を表明したとしている。
- トランプ大統領はAI安全への懸念を退け、ペース減速は中国を利すると主張。業界と政権の間で規制の方向性に大きな温度差が生じているとしている。
今回の公表の直接の契機は、AnthropicのダリオAモデイCEOが9月12日に公開した論考で、同論考はフロンティアAI企業が自発的に開発速度を落とし、壊滅的なリスクを避けるべきだと主張するとともに、そうした安全に関する協調行動を可能にする政府の狭義の反トラスト免除を求めた。OpenAIのサム・アルトマンCEOはX(旧Twitter)で「Darioの論考は正しい方向を示している」と支持を表明し、社内でもペース減速が「主要な議題」となっておりまもなく詳細を共有すると述べたとしている。ハサビス氏も「詳細の詰めは必要だが、方向性はこの重大な局面に対応するものとして正しい」との考えを示したとしている。
OpenAIは9月9日にリーハン氏名義のブログを公開し、フロンティアAI規制に関する4点の政策方針を示していた。①連邦議会へのAI安全義務化の働きかけ、②連邦法が成立するまでの州法への支持(カリフォルニア州のSB813・AB1405・SB1119・AB1864を明示)、③競合他社との業界主導基準の共同策定(政府支援の有無にかかわらず実施)、④能力評価・人間による制御・開発ペースの国際基準調整。リーハン氏は「AIの能力が新たな章に入った。政策の完璧さより意味のある行動への偏りが必要だ」と述べたとしている。
反トラスト法上のリスクについては、アルトマン氏が競合他社間の協調行動が反トラスト法に抵触しうると指摘した一方、リーハン氏は現在行われている情報共有レベルでは政府免除は不要との考えを示したとしている。ただし「ペース調整に影響を与える一部の協調行動は法的に困難で、政府の支援が必要になる」とも述べており、合意によるペース減速という最も野心的な目標については法的問題が未解決の状態だとされている。FRONTIER法案の審議が続く連邦議会では、上院超党派の議員が独立した第三者評価機関の義務化条項を含む法案を提出しており、OpenAIはこれを支持すると表明したとしている。
トランプ政権はこうした動きとは一線を画している。トランプ大統領はAIの安全性への懸念を「病んだ陰謀」と呼んで退け、開発ペースを落とすことで中国が有利になると主張していると述べたとされている。大統領のAI顧問デイビッド・サックス氏も「AIが実存的脅威をもたらすという恐怖は誇張されている」との見解を示したとしている。前規制方針と真逆の方向性を示す業界最大手3社の動きは、AIの安全性をめぐる議論が新たな局面を迎えていることを示しているとのこと。









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