2026年7月20日、アメリカ合衆国の、ドナルド・トランプ大統領によって、米軍の装備を支える重要物資・部品の供給網を確保するための大統領令が発令されたという発表がありました。(大統領令|ファクトシート)
- トランプ大統領が、防衛サプライチェーンの強化を求める大統領令に署名。
- 敵対国由来の重要物資調達に対する免除を2027年1月から原則停止する。
- 全階層の供給網を可視化し、重要物資の国内・同盟国調達への転換を進める。
2026年7月20日、トランプ大統領は、米軍の装備を支える重要物資・部品の供給網を確保するための大統領令に署名した。命令は、軍が配備する完成装備だけでなく、その製造・維持・修理に必要な重要物資や部品についても、国内または同盟国から調達することを米国の方針として掲げている。大国間競争が再来する時代に軍事的優位を保つには、供給網を物理・サイバー・経済面での妨害から守る必要があるとしている。
命令は、地政学的な敵対国に由来する重要物資について、連邦法(10 U.S.C. 4872)に基づく調達免除の発給を、2027年1月1日から原則停止するよう国防総省(Department of War)に求めている。例外的に免除を認める場合は、非適合物資の調達元を特定し、供給網から取り除く手順と実施期限を明記した是正計画の提出・承認を条件とする。計画で虚偽や意図的な不履行があった場合は、司法長官への付託を含む措置が取られ得るとしている。
さらに、国家安全保障に関わる調達について、原材料から最終製品までの重要サプライチェーンを全階層で可視化するよう、元請け・下請け企業に義務づける規制の整備を指示。企業には、部品や材料を原材料までさかのぼる「部品表(BOM)」の提出や、財務・外国からの支配・製造供給の各リスクを対象とした取引先審査を求める一方で、中小企業や新規参入企業に過度な負担がかからないよう配慮するとしています。
命令は、信頼できない外国供給元に依存する契約について、代替となる国内・同盟国の調達源を可能な限り早期に認定・活用するよう求めている。認定を怠った場合は、契約の一部停止や打ち切りの根拠になり得るとしている。あわせて、新たな調達源や材料の試験・認定を迅速化する戦略を策定し、認定を妨げてきた規制の撤廃にも取り組むとしている。進捗は6カ月ごとに国家安全保障担当の大統領補佐官へ報告するものとされ、脆弱性やボトルネックの把握にはAI(人工知能)の活用も想定している。
なお、戦略重要鉱物の備蓄「Project Vault」や、米政府機関の支援を受ける調達などは、本命令の対象外とされている。ファクトシートによれば、この命令は一連の措置の延長線上にあり、政権は2025年以降、防衛調達の近代化や国内鉱物生産の後押し、加工重要鉱物の輸入をめぐる通商交渉、同盟国向けの武器移転戦略などに関する大統領令に署名してきたとしている。












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