2025年5月22日、アメリカ連邦議会において、カリフォルニア州が制定した「2035年までにガソリン車の新車販売を禁止する」州法を無効とする法案が可決されました。上院での投票は51対44で可決され、すでに下院も通過しており、法案はトランプ大統領の署名を待つのみとなっています。
概要
カリフォルニア州のZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制に連邦議会が介入し、従来EPA(米環境保護庁)によって付与されていた特別な規制権限(ワイバー)を取り消す法案を可決。これにより、カリフォルニア州と、それに追随していた11州におけるガソリン車販売禁止の取り組みが大きく揺らぐ可能性が出てきました。
詳細
- カリフォルニア州は1967年の連邦「クリーンエア法」に基づき、大気汚染の深刻さから独自の車両排出基準を設定できる特別な権限を有してきた。
- これに基づき、2022年には2035年までに州内でのガソリン車新車販売を段階的に廃止する方針を決定していた。
- しかし今回、バイデン政権下で認められた3つのワイバー(電気自動車義務化やディーゼルトラック規制等)を、連邦議会が撤回。
- これにより、連邦レベルでの統一規制に回帰する可能性が高まった。
- 投票は党派性が強く、共和党が主導する形で進められた。
- 民主党からはミシガン州のエリッサ・スロトキン議員が造反票を投じた。
- 結果として、カリフォルニア州の政策に従おうとしていたニューヨーク、マサチューセッツ、コロラド、ニューメキシコなど11州の取り組みにも影響を与えるとみられる。
- 電気自動車は現在、アメリカの新車販売の約10%にとどまっており、達成目標との乖離が指摘されていた。
- また、排出枠取引制度が特定メーカー(主にテスラ)に有利に働くとの懸念もあった。
- 自動車業界団体は「技術ではなく義務に問題がある」と主張している。
- 一方、環境団体や一部企業は、今回の議会の動きを「公衆衛生や気候変動への逆行」と非難。
- カリフォルニア州のニューサム州知事およびボンタ司法長官は、直ちに法的措置に出ると明言しており、連邦政府との法廷闘争に発展する見通しだ。
- 現在、カリフォルニア州ではZEV規制により、2026年までに新車の35%、2030年に68%、2035年には100%をゼロエミッション車とする目標が設定されている。
- これに従って、対象車両の供給、販売インフラ、補助金政策などが州レベルで整備されてきたが、財政赤字などを背景に今後は任意的な取り組みへの依存が高まる可能性がある。














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