2026年9月8日、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領によって、カナダによる米国産乳製品への差別的な関税割当(TRQ)措置を根拠に、布告11047(乳製品)の対象品目の一部を9月29日から輸入禁止に格上げする布告に署名するという発表がありました。(布告全文|ファクトシート)
- カナダが米国産チーズへの差別的なTRQ配分措置を維持しているとして、布告11047(50%追加関税)の対象品目の一部を輸入禁止に格上げするとしている。
- 輸入禁止は9月29日から発効し、それ以前に輸入済みで未通関の品目には布告11047の50%関税が引き続き適用されるとしている。
- 同日署名の品目範囲修正布告(9月15日発効)と組み合わせて運用され、USMCA対象品を含む全対象品に適用されるとしている。
布告11047は2026年7月20日に署名されたもので、カナダが米国産チーズ全種に対して課している関税割当(Tariff-Rate Quota:TRQ)配分措置を差別的と認定し、50%の追加関税を発動した。TRQとは一定量までの輸入には低関税を適用し、枠を超えた輸入には高関税を課す制度で、カナダはTRQの枠配分において米国産チーズを他国産と比べて不利に扱っているとトランプ政権は主張しているとしている。
8月18日の布告11056でカナダが問題の解決を約束したことを受けて3日間の停止措置が取られたが、8月21日にカナダは約束を履行せず交渉を打ち切ったとしている。これにより8月22日に50%追加関税が発効し、今回の布告はその対象品目の一部をさらに輸入禁止に引き上げるものだ。布告の附属書(Annex)に具体的な対象品目が列挙されているが、9月8日時点で品目詳細はまだ連邦官報への掲載待ちの状態となっている。
乳製品分野の米加間の貿易摩擦はUSMCA(2020年発効)の交渉時から続く懸案事項だ。USMCAではカナダが米国産乳製品への市場アクセスを一定程度拡大することで合意したが、その後もカナダの国内酪農産業保護を目的とした管理貿易体制(サプライ・マネジメント)が続いているとされている。
今回の輸入禁止布告はUSMCA対象品にも例外なく適用されるとしており、協定の枠組みを超えた強硬措置との見方もある。カナダは9月8日に報復関税を発動し、今後の協議の行方が注目されている。












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