2025年11月、ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)によって、ソーラー発電と農業を同じ土地で行う「アグリボルタイクス(Agrivoltaics)」のプロジェクトに対し、7百万ドル(約10億円)超の助成を行ったと発表がありました。
- NYSERDAが州内でのアグリボルタイクス実証と研究に総額7百万ドル超を助成。
- 4つのプロジェクトに計200万ドル、コーネル大学には500万ドルを支給。
- クリーンエネルギー移行と農業の共存可能性を検証する目的がある。
ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)は、アグリボルタイクス(農業とソーラー発電の土地の共用)を推進するため、4つの地域プロジェクトに総額200万ドル、コーネル大学のアグリボルタイクス建設に500万ドルを助成した。これらのプロジェクトは、再生可能エネルギー導入と農業収益の両立を目指す取り組みとして注目されている。
アグリボルタイクスは、農地にソーラーパネルを設置しながら農業を続ける手法で、農家にとっては新たな収益源となる可能性がある。NYSERDAの取り組みは、農業を維持しながら気候変動対策にも貢献できる持続可能なモデルの構築に向けた試みである。
今回助成された実証プロジェクトでは、以下のような取り組みが行われる:
- キャピタル地域:SUNYコブレスキル校にて、牛の放牧とトウモロコシ栽培を想定したソーラー施設を展開(ニューヨーク州電力局が主導)。
- フィンガーレイクス地域:K&MHマーテンズ農場では、乳牛の放牧と穀物処理を支援するマイクログリッド型ソーラーアレイを構築。
- ハドソンバレー:ライトスター・リニューアブルズが野菜と干し草の生産を続けながら電力供給を目指す。
- サザンティア・西ニューヨーク:ユナイテッド・アグリボルタイクスが既存のソーラーサイトで養豚・養鶏と特産作物を展開。
加えて、コーネル大学農業・生命科学学部(CALS)には500万ドルが支給され、ハドソンバレーとフィンガーレイクスの農業実験施設にアグリボルタイクス設備が建設される予定。大学では、果樹園の上にソーラーパネルを配置するモデルや、野菜や飼料作物と共存させる追尾型ソーラーシステムなど、多様な条件での研究が進められる。
NYSERDAは、農家、研究者、ソーラーデベロッパーなどを巻き込んだ「農業技術作業部会(A-TWG)」を通じて、農業とエネルギー開発のバランスを取ったガイドラインの作成を進めており、今後もこのようなプロジェクトの成果を元に政策や支援策を洗練させていく構えだ。
追加情報
- SUNYコブレスキルのプロジェクトでは、1,200〜1,500キロワットのソーラー設備が14エーカーに設置され、約230世帯分の電力を供給する計画。
- コーネル大学では、ハイランド地区に300キロワット、イサカ地区に900キロワット規模のソーラーシステムを建設予定。作物との相互作用や日照・霜害対策の研究も進められる。
- 使用される土地面積は合計で約9エーカーを想定し、余剰電力は地域電力網に供給される見込み。














コメントを残す