2025年10月6日、ホワイトハウスは「Ambler Road Project(アンブラー・ロード計画)」に関する大統領覚書と「理由声明(Statement of Reasons)」を発表しました。ドナルド・トランプ大統領は、アラスカ産業開発輸出公社(AIDEA)が提出した上訴を承認し、同公社が申請していた交通インフラ整備計画「アンブラー・ロード・プロジェクト」を正式に認可しました。
- トランプ大統領がAIDEAによるアンブラー・ロード計画の上訴を承認した。
- 鉱物資源の採掘地「アンブラー鉱区」への211マイルの道路建設を許可した。
- 米国政府がTrilogy Metals社に3,560万ドルを投資し、10%の株式を取得した。
アンブラー・ロード・プロジェクトは、アラスカ州ダルトン・ハイウェイから遠隔地のアンブラー鉱区まで約211マイル(約340キロメートル)の産業道路を建設する計画で、銅、コバルト、ガリウム、ゲルマニウムなどの重要鉱物資源へのアクセスを可能にする国家的プロジェクト。
本計画は2016年にAIDEAが再申請して以来、環境保護をめぐる訴訟によって長年保留となっていたが、トランプ大統領は「アラスカの経済的ニーズと国家安全保障の観点から、公共の利益に適う」と判断し、2024年のバイデン政権による却下決定を正式に覆した。
大統領覚書では、土地管理局(Bureau of Land Management)、国立公園局(National Park Service)、陸軍工兵隊(U.S. Army Corps of Engineers)に対し、道路建設に必要な許可の再発行を迅速に行うよう指示。さらに、環境への影響を最小限に抑えるため、トナカイ(カリブー)の移動ルート保護や魚類通過用の導水管設置など、緩和措置が盛り込まれている。
また、米国政府は資源開発企業 Trilogy Metals社 への戦略的投資として3,560万ドル(約54億円)を拠出し、同社株式の10%を取得。さらに追加で7.5%を購入できるワラント(新株引受権)も保有することになった。この投資により、アラスカ州のアンブラー鉱区での採掘・探査活動が大幅に拡大する見通し。
影響と展望
ホワイトハウスの発表によると、この道路建設により約2,730人の雇用が創出され、アラスカ州は鉱物採掘関連の税収やロイヤリティなどで11億ドル(約1,650億円)以上の収益を得ると見込まれている。加えて、同鉱区には銅・銀・金・鉛・コバルトなど、戦略的価値の高い鉱物が豊富に埋蔵されており、米国の資源自給と防衛産業強化の柱になると期待されている。
トランプ政権は就任後、「アラスカ資源ポテンシャル解放」大統領令を発令し、重要鉱物生産の促進、国内供給網の確立、エネルギー・鉱物関連プロジェクトの迅速な許認可を進めてきた。今回のアンブラー・ロード承認は、その取り組みの集大成のひとつと位置づけられている。
声明の最後でトランプ大統領は、「我々は経済成長と国家安全保障を両立させ、アラスカとアメリカ全体の繁栄を確実なものにする」と強調した。
















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