2025年4月15日、米国の半導体大手NVIDIA Corporation(本社:カリフォルニア州サンタクララ、代表者:ジェンスン・フアン)は、人工知能(AI)向けの主力製品「H20」の対中輸出に関して、米政府から新たな輸出規制が適用されたと発表。これにより、同社は2025年2~4月期に最大55億ドル(約7900億円)の損失を計上する見通しとなるそうです。
概要
H20は中国市場向けに設計されたAI用チップで、従来の規制に適合するよう性能を制限していたが、今回の米政府の決定により、今後の輸出には特別なライセンスが必要となるとのこと。これを受けて、NVIDIAの株価は時間外取引で6%超下落し、業界全体にも影響が波及している。
詳細
- 4月9日に通知された米商務省の決定では、H20やAMDの類似チップについて、無期限にライセンス制を適用するとされており、その背景にはAIチップの軍事転用への懸念がある。
- H20は、生成AIの学習や推論において重要な役割を果たすチップで、中国のDeepSeek社が開発したChatGPTのようなAIモデル「R1」もこのH20で訓練されたとされている。
- NVIDIAは報告書で、H20関連の在庫や購入契約、関連コストにより、2025年第1四半期に55億ドルの費用が発生するとしている。
- Bloomberg Intelligenceの試算では、年間の収益損失は最大18億ドルに達する可能性もあるとのこと。
- 同社の対中売上は全体の13%を占めており、今回の規制強化が今後の成長に大きなブレーキをかけることが懸念されている。
- 今回の輸出制限は、AIと安全保障をめぐる米中間の緊張の中で導入されたもので、NVIDIAにとっては戦略上の痛手と位置づけられている。
- 同社はすでに国内対応として、AIインフラへの500億ドル規模の投資を発表しており、今後数年間で生産拠点の再構築も進める方針。
- ライバル企業であるAMDや他のテック企業もこの発表を受けて株価が下落し、業界全体に「米中AI戦争」の影響が広がっている状況。
- 一方、中国ではAIブームが加速しており、DeepSeekの台頭を受けて国内チップメーカーも対抗を急いでいるものの、性能やソフトウェア面で依然としてNVIDIA製品には及ばないと専門家は見ている。
- さらに、WTO(世界貿易機関)は最新のレポートで、「世界貿易の見通しは関税の影響で大きく悪化した」と発表し、北米経済の成長率は関税がなければ1.6ポイント高かった可能性があると分析している。
今後も新たな制限措置が加えられる可能性があり、米中のテクノロジー対立はますます激化していきそうですね。














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