2026年9月8日、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領によって、カナダによる米国産アルコール飲料への差別的措置を根拠に関税法338条に基づく布告11046(酒類)の対象品目を修正する布告に署名するという発表がありました。(布告全文|ファクトシート)
- カナダが米国産酒類のみを差別的に排除しているとして布告11046(50%追加関税)の対象品目を9月15日付で修正するとしている。
- 追加品目は50%関税対象に、除外品目は対象外となる。別途の輸入禁止布告により対象品の一部は9月29日から輸入禁止に格上げされるとしている。
- 同措置はUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)対象品にも適用され、別途発動中の232条関税との重畳適用となるとしている。
布告の経緯は次の通りだ。2026年7月20日の布告11046でトランプ大統領はカナダによる米国産アルコール飲料の差別的扱いを認定し、50%の追加関税を発動した。その後カナダが改善を約束したことを受けて8月18日の布告11056で3日間の停止措置が取られたが、8月21日にカナダがその約束を履行せず交渉を打ち切ったとしている。これを受けて8月22日に50%追加関税が発効し、今回の布告はその品目範囲を改めて修正するものだ。
カナダが問題とされている措置は、カナダの複数州が実施してきた米国産アルコール飲料の棚からの撤去や販売禁止だ。カナダ8州が米国産スピリッツ等を店頭から撤去したとされ、これにより米国のアルコール飲料輸出はカナダ向けで前年比70%超の落ち込みを記録したとも報じられている。カナダは欧州等の他国産には同等の制限を課しておらず、この差別的な扱いが関税法338条の発動要件を満たすとトランプ政権は主張しているとしている。
今回の品目修正布告と同日、トランプ大統領は酒類・乳製品・自動車の各分野でカナダ製品の一部を50%関税から輸入禁止に格上げする計5本の布告に署名した。品目範囲の変更(追加・除外)は9月15日、輸入禁止措置は9月29日にそれぞれ発効する。これらの措置はUSMCA対象品にも例外なく適用される点が特徴で、両国間の自由貿易協定の枠組みを実質的に無効化する措置となっているとしている。
なお、カナダ側は9月8日に「ドルフォードル」対抗を掲げ米国製品約200億ドル相当に報復関税を発動しており、貿易戦争はさらなる拡大局面を迎えているとしている。












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