2026年7月21日、株式会社クボタによって、米AirJoule Technologies Corporationとの間で、空気から水を生成する分散型水インフラ技術の初期展開および集合住宅向け独占販売契約を締結するという発表がありました。(プレスリリース)
- クボタがAirJoule社の空気から水を生成する技術をテキサス州・カリフォルニア州の集合住宅で初期展開する。
- 独占販売契約によりクボタが両州の集合住宅開発向けにAirJouleシステムの販売・流通を担う。
- 初期展開は2026年第3四半期を予定しコーパスクリスティとアーバインの2拠点で導入される。
クボタは今回の提携を通じ、AirJoule社の大気中水生成(atmospheric water generation)技術を、地域社会内で水を生成・処理・再利用する分散型水循環インフラの主要な構成要素として評価していく。特に、水不足や水質面の制約を抱える米国内の住宅開発地域を主な対象とするという。独占販売契約に基づき、クボタはテキサス州とカリフォルニア州を当初対象地域として、集合住宅開発向けにAirJouleシステムのマーケティング・販売・流通を担う。両社は今後、初期展開の成果や顧客ニーズ、クボタの排水再生設備・デジタルインフラ技術との統合可能性を踏まえ、より広範な事業提携も検討するとしている。
クボタはすでにAirJoule Core システムを2基購入しており、テキサス州コーパスクリスティ近郊とカリフォルニア州アーバインの2拠点で初期展開を行う。両拠点とも2026年第3四半期の稼働開始を予定しており、AirJouleの大気中水生成技術と、クボタが持つ排水処理・水再生・配管システム・運用保守などの水インフラの知見を組み合わせるという。展開を通じて得られる運用データは、住宅用水供給に関連するさまざまな環境条件下でのAirJouleの性能を検証し、商業化を加速させることにもつながるとしている。
背景には、カリフォルニア州など米国西部の一部の州では、一定規模以上の住宅開発について20年間の水資源確保を証明しなければ許可が下りない規制があり、新規開発の制約要因になっているという事情がある。両社は、伝統的な水源に頼らずにこうした規制要件を満たせる統合ソリューションを目指すとしている。また、中央処理施設からの配管延伸には数百万ドル規模の費用と数年単位の遅延が生じうるとし、分散型のアプローチによってこうしたインフラ上の障壁を解消し、これまで開発が難しかった地域での建設を可能にするという。テキサス州やアリゾナ州を含む米国南西部では、地下水の枯渇や高濃度の硝酸塩・ヒ素、海水浸入といった水質汚染の課題もあり、AirJouleは帯水層を消耗せず既存の水利権とも競合しない、気候に左右されにくい水源になるとしている。
AirJoule TechnologiesのマットJore最高経営責任者は、今回のクボタとの提携はAirJouleの商業化における重要な節目だと述べ、水不足地域での住宅開発支援に実績を持つクボタと組むことで、大きな市場シェアの獲得と、必要としているコミュニティへの清潔で信頼性の高い水の提供という社会課題の解決を両立できると説明した。クボタの水・環境インフラ総括本部でシニア・マネージング・エグゼクティブ・オフィサー兼ゼネラルマネージャーを務める近藤渉氏は、住宅デベロッパーからは伝統的インフラの制約を受けない水供給ソリューションへの強い需要が寄せられているとし、AirJouleの技術とクボタの水再生システム・スマートインフラ基盤を組み合わせることで、地域社会の水利用のあり方を変える統合ソリューションを提供できるとの見方を示した。












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