2026年8月30日、カリフォルニア州議会(提出者:アイザック・ブライアン州議会議員)によって、AIを使用した職場監視ツールによる従業員の感情状態の認識および神経データの収集を雇用主に禁止する法案(AB1883)を最終可決するという発表がありました。
- 法案は雇用主によるAIを使った「感情認識・予測」と「神経データの収集」を禁止するもので、カリフォルニア州内のすべての民間・公的雇用主が対象となる。
- 違反した雇用主は1件あたり最大500ドルの民事制裁金が科され、労働委員または検察官が執行にあたるとしている。
- ニューサム知事の署名期限は9月30日で、署名されれば2027年1月1日施行の見通し。2026年会期で可決されたAI関連法案約30本のうちの一つとなる。
AB1883はアイザック・ブライアン州議会議員が提出した法案で、州議会下院を2026年5月27日に52対12で通過した後、上院で修正を経て8月30日に最終可決された。法案は職場監視ツールをAIが使用する場合に限り、①従業員の感情状態の認識・推測・予測、②従業員の中枢・末梢神経系の活動を計測して得られる「神経データ」の収集、の2行為を禁止するものだ。これらを使わない通常の職場監視(安全目的の映像監視など)は引き続き認められる。
禁止対象となりうる技術の例としては、コールセンター従業員の声のトーンから感情を分析するAIシステムや、脳波計測デバイス(スマートキャップ等)を使って疲労・集中度を測定するニューロテクノロジーが挙げられている。法案の審議資料では、カリフォルニア州の一部雇用主がすでにこうした技術の試験導入を進めていることが指摘されていた。適用除外として、航空機開発や国防・宇宙・安全保障目的の製品・サービス開発において連邦法規に準拠するために必要な使用は認められるとしている。
今回の法案は2026年会期でカリフォルニア州議会が可決したAI関連法案約30本の一つだ。同会期には他にも、AI導入を主因とする大量解雇・拠点移転の際に従業員への事前通知を義務づけるSB951や、自動化意思決定システムのみによる懲戒・解雇決定を禁止するSB947なども含まれており、いずれもニューサム知事の署名待ちとなっている。知事は2025年に労働組合が支持した類似の包括的AI開示法案を拒否していた経緯があり、今回の各法案への対応が注目されている。
本法案はカリフォルニア州のすべての雇用主を対象としており、同州に事業所を持つ企業はHRテック・AI採用ツール・従業員モニタリングシステムに感情認識や神経データ収集の機能が含まれていないかを点検する必要が生じる可能性がある。ニューサム知事の署名・拒否期限は9月30日で、署名された場合は2027年1月1日から施行される。






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