2026年8月26日、カリフォルニア州司法長官室(司法長官:ロブ・ボンタ)によって、超党派51州司法長官の連合とMeta Platforms, Inc.との間で、未成年者の精神的健康被害をめぐる訴訟を解決する和解案に合意したという発表がありました。(プレスリリース)
- 18歳未満の利用者はFacebook・Instagram合計で1日2時間、深夜0時〜午前6時は利用制限されるとしている。
- 和解金は裁判所の承認を条件に今後10年間で最大170億ドルに上りカリフォルニア州だけで最大21億ドルを受け取るという。
- 当初証言予定だったザッカーバーグCEOは和解成立により証言を免れたとしている。
今回の和解は、2023年に提起された、Metaが13歳未満の子どものデータを違法に収集・利用し、若年利用者の過度な利用を助長するようプラットフォームを設計し、Facebook・Instagramの安全性について利用者・家族・社会に虚偽の説明をしてきたと主張する訴訟を解決するものだとしている。児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)やカリフォルニア州の虚偽広告法・不正競争防止法などへの違反が主張されていたという。
裁判は2026年8月18日にカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所(オークランド)で始まり、2週目に入ったところで和解に至ったとしている。当初はザッカーバーグCEOが証言する予定だったが、和解成立によりその機会は失われたとしている。
和解案(裁判所の承認が条件)の柱として、18歳未満の利用者について、(1)Facebook・Instagram合計で1日2時間のデフォルト利用時間制限(保護者のみ解除可能。他のSNS事業者が同様の措置を導入すれば1時間に短縮)、(2)深夜0時〜午前6時のデフォルト利用ブロック(保護者のみ解除可能。他事業者が追随すれば午後10時〜午前7時に拡大)、(3)午後10時〜午前7時および授業期間中の平日午前8時〜午後3時(8月15日〜6月15日)の通知のデフォルトブロック、(4)有害コンテンツの通報機能強化と通報の90%に6時間以内に対応する義務、(5)「いいね」等の反応数の非表示、(6)美容整形風に見せるフィルターの禁止、(7)アルゴリズムで際限のないスクロールに誘導しない「非パーソナライズ・フィード」の選択肢提供、を挙げているとしている。
あわせてMetaは、既存の未成年者向けコンテンツ安全対策の維持・見直し・改善、保護者向け監視ツールの強化、18歳未満・13歳未満の利用者を検知する年齢確認機能の強化、独立監査人の起用(幅広い情報アクセス権限・定期報告・司法長官への懸念伝達権を含む)に合意したとしている。あわせて、安全機能に関する虚偽・誤解を招く説明を今後行わないことを義務付ける差止命令の対象にもなるとしている。
和解金は、裁判所の承認を条件に今後10年間で最大170億ドルに上るとし、カリフォルニア州だけで15億〜21億ドルを受け取る見込みだとしている。他の報道によれば、参加州は当初10年間で総額の70%(約127億ドル)を受け取り、残り30%(約53億ドル)は、YouTubeやTikTokなど他の主要SNS事業者が、1時間の利用制限・夜間制限・年齢確認機能の導入と、各社およそ50億ドルの支払いという同水準の対応を取った場合に限り支払われる仕組みだとしている。
資金使途は各州の議会・知事の判断によるが、和解案では若年層の精神的健康被害の予防・改善に関連する用途に充てるとされているとしている。ケンタッキー州やコロラド州の司法長官も、それぞれ自州が受け取る見込み額(3億5,800万ドル、約6億1,500万ドル)を明らかにしているという。
ボンタ司法長官は、今回の和解により子どもたちにとってSNSがより安全になり、子どもとその家族の生活に大きな変化をもたらすとの考えを示し、Metaは数カ月以内に大規模な変革を行うことに合意したと述べている。利用時間制限や授業時間中の通知停止、深夜帯の利用ブロック、美容整形フィルターの禁止など、訴訟の核心にあった懸念に応え、実効性のある保護措置を子どもたちに提供するものだと評価している。Metaの最高法務責任者C.J.マホニー氏は、今回の措置が業界全体にとって進むべき正しい方向性を示すものだとし、TikTokやYouTubeにも直ちに同様の枠組みを導入するよう呼びかけているとしている。
一方、技術業界を監視する米民間団体Tech Oversight ProjectのSasha Haworth事務局長は、和解を歓迎しつつも、こうした保護措置がすべてのプラットフォームに恒久的に義務付けられない限りすべての子どもを守ることはできず、それは連邦議会にしかできないことだと指摘しているとしている。ザッカーバーグ氏が証言を免れたことについても、悲しみに暮れる家族から正義を果たす機会を奪ったと批判し、上院司法委員会に対し同氏を召喚し説明責任を果たさせるよう求めているとしている。
16歳の娘を亡くしたビクトリア・ヒンクス氏は、AP通信の取材に対し、ようやく何かが行われたと感じる、正義がなされるかもしれないと感じると述べたとしている。















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