2026年8月25日、ニューヨーク州(知事:キャシー・ホークル)によって、「Local Cops, Local Crimes Act」に基づく287(g)協定の州内全面禁止規定が施行されたという発表がありました。連邦地裁が司法省による差し止め請求を退けたことを受けての施行だとしています。(プレスリリース)
- 地元警察・自治体が連邦移民当局と287(g)協定等を締結することを禁止する規定が施行された。
- 6月に司法省が差し止めを求め提訴したが連邦地裁がこれを退け予定通り施行されたとしている。
- 既存協定を結んでいた12機関には8月25日までの協定解消が義務付けられていたとしている。
287(g)協定は、地元警察官・職員が連邦の民事上の移民法執行に関与・協力したり、連邦移民当局の職務を代行したりすることを認める仕組みだとしている。ニューヨーク州は、こうした協定が移民コミュニティと地元機関との信頼関係を損ない、住民が犯罪を通報したり支援を求めたり警察に協力したりしにくくなるとの立場から、地元政府・法執行機関がこの協定またはこれに類する取り決めを結ぶことを禁止したとしている。この規定は2026年5月に成立した移民保護に関する包括的な法律パッケージ「Local Cops, Local Crimes Act」の一部だとしている。
同法パッケージにはこのほか、連邦・州・地元の職員が市民との接触時に覆面を着用することの禁止、憲法上の権利侵害について公務員を提訴できる州法上の仕組みの創設、公務員との接触時の保護、移民当局を特定の機微な場所に立ち入らせないこと、在留資格にかかわらず子どもが公立教育を受ける権利の明文化、といった規定が含まれるとしている。2026年6月には米司法省が、287(g)禁止規定を含む同法の一部条項の差し止めを求め連邦地裁に提訴したが、裁判所は仮差し止め命令の申し立てを退け、規定は予定通り本日施行されたとしている。
ニューヨーク州司法長官室(司法長官:レティーシャ・ジェームズ)は、先月、当時ICEと287(g)協定を結んでいた州内12の地元法執行機関に対し、州法により2026年8月25日までに協定を解消する義務があると通知していたとしている。「Office of Immigrant Trust(移民信頼局)」を通じ、各自治体が州法を順守しているかを確認し、州・地元の機関が引き続き住民の保護・支援に専念できるようにするとしている。
州によれば、2025年以前はニューヨーク州62郡のうち287(g)協定を結んでいたのは1郡のみで、53郡はこれまで一度も協定を結んだことがなく、そのうち7郡は全米で最も安全な地域トップ25に入るとし、287(g)協定が州内の治安向上に不可欠ではないことを示しているとの見解を示している。
ホークル知事は、ニューヨークの地元警察には地域の安全確保に専念してほしいのであり、事実上のICE職員として振る舞ったり、民事上の移民法執行を行ったりすべきではないとの考えを示し、本日以降、ICEは850億ドルの予算を持つ連邦機関でありながら、地元資金による警察を自らの業務のために動員できなくなるとの考えを示している。ジェームズ司法長官は、州内のすべての法執行機関に州法の順守を求めるとし、順守されない場合は法の執行に踏み切る用意があるとの考えを示している。
州内の複数の州上院議員・州下院議員、市長・警察署長・郡行政官らも、地元警察が本来の治安維持業務に専念できることや、移民コミュニティとの信頼関係構築につながることを歓迎する声明を発表したとしている。一方で、レンセラー郡の議員らは、同郡の保安官と郡行政官が法律の非順守を表明していると指摘し、州内62郡のうち2郡がこの法律に従わない意向を示していると述べている。ナッソー郡行政官も、連邦移民当局との協力関係の終了を拒んでいるとされる。
州は、州内で連邦の執行活動を目撃した住民に対し、司法長官室(OAG)の「federal action portal」を通じた報告を、州・地元の機関や職員、業者、学校等が移民法執行に関する州法に違反していると考える場合はOAGのホットライン(1-800-771-7755)への連絡を、それぞれ呼びかけている。









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