2025年9月24日、富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:後藤 祐司)傘下のFUJIFILM Biotechnologiesによって、アメリカ・ノースカロライナ州ホリースプリングスにおけるバイオ医薬品製造拠点の開所式が開催されたと発表がありました。
- 総投資額32億ドル、北米最大級の細胞培養バイオ医薬品製造拠点の第1フェーズが始動。
- 2026年には最終製品製造機能も追加、2031年までに1,400人の雇用創出を見込む。
- 電力由来のCO₂排出を100%再エネで相殺し、2040年カーボンニュートラル達成を目指す。
ノースカロライナ州ホリースプリングスに新たに完成したFUJIFILM Biotechnologiesの製造拠点は、20,000リットルの哺乳類細胞培養バイオリアクター8基を備えた大規模な生産体制を構築。2024年に発表された第2フェーズでは、さらに8基を追加し、計16基体制とする計画が進行中だ。
この施設では、医薬品原薬および製剤の製造を担い、2026年には最終製品の出荷にも対応。世界中で需要が急増している複雑疾患向けのバイオ医薬品供給を支える重要な拠点となる見込みだ。
富士フイルム株式会社 バイオCDMO本部 本部長であり、FUJIFILM Biotechnologies会長の飯田敏久氏は「世界で80億ドルを超える投資を行い、CDMO事業の拡大を図っている。今回の施設開設は、医薬品供給網の安定化を支える我々の『Partners for Life』戦略の重要な一歩だ」と述べた。
この開所式には、ノースカロライナ州知事ジョシュ・スタイン氏をはじめ、州・郡・市町村の議員、地域大学や職業訓練機関の関係者などが多数出席。スタイン州知事は「このプロジェクトは、2031年までに1,400人の新規雇用を生み出し、今後10年間で47億ドルの経済効果を州にもたらす」と述べた。
また、地元ホリースプリングスのショーン・マイエフスキー市長は「この施設は当市で最大の雇用主となる見込みで、地域経済に大きなインパクトを与える」とコメントした。
施設は現在680人以上を雇用しており、年内には750人、最終的には1,400人規模の雇用を計画している。
追加情報
- 同施設は、富士フイルムのモジュール型設計「kojoX™」を活用して約5年で建設され、設計時間を70%短縮。
- 設備構成は、デンマークにある既存の商用製造拠点をほぼ再現。
- 電力使用によるCO₂排出は、2026年稼働予定の太陽光発電による仮想電力購入契約を通じて再エネで全量相殺。
- Johnson & JohnsonやRegeneronといった大手製薬企業も本プロジェクトに関与しており、アメリカ国内における医薬品製造体制の強化に寄与している。
今後の展望
世界的な高齢化と慢性疾患の増加に伴い、バイオ医薬品の需要は急拡大中。富士フイルムは今回の投資を通じて、米国内のみならずグローバルな医薬品供給網の安定化を図ると同時に、環境にも配慮した持続可能な製造体制を推進している。
このような地域密着型の取り組みは、ノースカロライナ州がバイオ製造の中心地として国際的にも注目される背景ともなっており、今後も産業集積が進むことが予想される。













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