2025年8月13日、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領によって、商業宇宙産業の競争促進と打上げ・再突入ライセンスの規制改革を目的とした大統領令が発表されました。
- 宇宙産業の商業化を後押しする規制改革が発表された。
- 打上げ・再突入の環境審査や許認可手続きを大幅に迅速化する方針。
- 新たな宇宙ミッションやスペースポート(宇宙港)の整備も強力に支援される予定。
今回の大統領令は、アメリカの宇宙産業における主導的地位を維持し、世界の競合国に対抗していくことを狙いとしている。1969年の月面着陸以来、アメリカは宇宙開発の先駆者であり続けており、近年では民間企業による宇宙開発も急速に進んでいる。トランプ政権はこの潮流を加速させ、2030年までに商業宇宙活動の打上げ回数と産業規模の飛躍的拡大を目指すとしている。
具体的には、運輸長官に対し、宇宙船の打上げや地球への再突入に必要なライセンスや許可に関する環境審査を迅速化し、不要な規制を排除するよう指示が出された。また、最新の打上げシステムや再突入システムを有する車両には、規制要件の緩和が検討される。
さらに、スペースポート(宇宙港)インフラ整備に関しても、各州の法令との整合性を再評価し、連邦の計画と矛盾する場合は修正を求める方針が示された。国防総省、NASA、商務省、運輸省などが連携して、審査プロセスの簡略化を図る覚書を作成する予定で、環境影響の少ない開発案件については「NEPA(国家環境政策法)」の除外措置も検討される。
また、既存の法律で明確に扱われていない宇宙ミッション(たとえば月面採掘や宇宙製造など)については、新たな承認制度を設け、迅速かつ明確なプロセスで進められるようになる見通し。
これらの改革を進めるために、運輸省には宇宙産業向けの革新アドバイザーが新設され、FAA(連邦航空局)にも商業宇宙輸送を統括する上級職が任命される予定。また、商務省の宇宙政策部門も格上げされ、より直接的に政策決定に関与する体制が整備される。
この取り組みは、2020年に設立された「宇宙軍(Space Force)」の存在とも連動しており、商業活動だけでなく、国防や戦略技術開発の面でもアメリカの宇宙分野での優位性を維持・拡大しようとする姿勢がうかがえる内容。トランプ大統領はかねてより「火星への有人飛行」や「月面基地の設立」などを掲げており、今回の規制緩和はその実現に向けた環境整備の一環ともいえそうだ。
















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