2025年7月、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(本社:東京都千代田区、代表取締役:半沢 淳一)の中濱文貴執行役専務(グローバルCIB事業本部長)によって、北米を中心に証券化ビジネスを本格拡大する方針が明らかにされました。中濱専務はロイターの単独インタビューで「今が攻めに転じる局面だ」と語りました。
- 証券化によりリスクを分散し、新規融資余力を確保する戦略を採用
- 非伝統的資産(データセンター等)の証券化を中心に収益性の高い分野へ注力
- 証券化ビジネス部門の人員を2割以上増強し、特に米国拠点を強化する方針
MUFGは、グローバルCIB事業において証券化ビジネスを中核事業の一つに位置付け、北米市場を軸とした事業拡大に踏み切る。背景には、証券化を通じて融資リスクを投資家に移転し、自社のバランスシート依存度を抑えながら資金効率の向上を図るという「オリジネーション&ディストリビューション(O&D)」戦略がある。
MUFGは2022年に米ユニオンバンクの個人部門を売却しており、米国事業を法人中心に再構成したばかり。すでにプロジェクトファイナンス分野では米国市場で15年連続首位という実績を持つなど、盤石な基盤が整っているとされる。生成AIの急成長を背景に、データセンターやその他のデジタルインフラ案件が急増する中、これらを対象とした証券化ビジネスの機会を捉え攻勢を強める意向。
注力領域と体制強化
- 従来型資産の証券化:クレジットカード債権やオートローンなど、従来型の流動性が高い証券化資産については、すでに実績があるものの競争が激しく、利幅が小さいとされる。
- 非伝統的資産の証券化:収益性と差別化を図るため、航空機ファイナンス債権や、データセンター関連のローン債権といった、専門性が高く競合が少ない分野への注力を強化。とくに、生成AI需要の高まりを受けて北米で急増するデータセンター案件をCLO(ローン担保証券)などで証券化し、投資家に販売する戦略が推進されている。
- 人員強化:証券化ビジネスチームは現在の約80人から100人超へ、約25%の増員が予定されており、2025年度初めまでに実施される見通し。配属先はグローバルCIB事業本部で、特にアレンジ業務や投資家向け営業などフロント部門の人材が強化される。
- 地域戦略:体制強化は米国拠点を中心に展開され、同市場での証券化事業を先行させる方針。その後、他の地域への横展開も検討されている。















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