2026年3月、Centurium Capital Partnersによって、ネスレ(Nestlé SA)から高級コーヒーチェーン「Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー)」のグローバル店舗事業を4億ドル未満で買収することで合意したと報じられました。ネスレはコーヒー豆やインスタントコーヒー、RTD飲料などの消費財ビジネスは引き続き保有するそうです。
- Centurium CapitalがBlue Bottle Coffeeの店舗事業を4億ドル未満で取得することで合意したと報じられた。
- Blue Bottle Coffeeは世界140店舗を展開する高級スペシャルティコーヒーブランドである。
- この買収はLuckin Coffeeの高級化戦略と海外展開を支援する狙いがあると見られる。
Blue Bottle Coffeeは2002年にアメリカ・カリフォルニア州で創業されたスペシャルティコーヒーブランドで、2005年にサンフランシスコで初の店舗をオープンした。焙煎後48時間以内のコーヒー豆のみを使用するという方針で知られ、品質重視の高級ブランドとして世界的に認知されている。
2017年にはネスレが約5億ドルで68%の株式を取得し、高価格帯コーヒー市場への進出を進めていた。2025年末時点で、Blue Bottle Coffeeは世界で約140店舗を展開しており、そのうち31店舗がアジア地域にある。
一方、今回の買収を進めているCenturium Capitalは、中国最大級のコーヒーチェーン「Luckin Coffee(瑞幸咖啡)」の筆頭株主であり、議決権の53.6%を保有する実質的な支配株主となっている。創業者の李輝氏は2025年にLuckin Coffeeの会長に就任し、戦略や運営にも深く関わっている。
Luckin Coffeeは中国国内で急成長を続けており、2025年には店舗数が3万店を突破した。ただし競争の激しい中価格帯市場では利益率が低下しており、2025年第4四半期には売上が前年比32.9%増となった一方で、純利益は38%減となった。
こうした背景から、Centurium Capitalは高価格帯ブランドの取得によって戦略を多層化しようとしていると見られている。Blue Bottle Coffeeは高級ブランドとしての知名度が高く、海外市場での顧客層や現地チーム、店舗ネットワークを持つことから、Luckinの海外展開にも役立つと期待されている。
現在Luckin Coffeeは海外に約160店舗を持つものの、その多くは東南アジアに集中しており、アメリカではまだ10店舗ほどにとどまっている。中国ブランドにとって米国市場は最も参入が難しい市場とされており、アメリカ発ブランドであるBlue Bottleの存在は大きな支援になる可能性がある。
またBlue Bottle Coffeeは現在まだ赤字運営とされているが、直近12か月の売上は約2億5,000万ドルで、そのうち約1億5,000万ドルが米国市場、約1億ドルがアジア太平洋市場からのものだという。
















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