2026年1月26日、ニューヨークで「Japan Innovation Forum: The Cities Meet up for “Tokyo SusHi Night”」が開催されました。本イベントは、東京都・在ニューヨーク日本国総領事館を主催として、NYCEDC(ニューヨーク市経済開発公社)、ジェトロ、横浜市、神戸市といった日米の行政・支援機関が連携し、日本と米国のスタートアップ、投資家、大企業を結びつけることを目的としたイノベーションイベント。東京都主催の同種イベントは過去にもニューヨークで開催されており、今年は総領事館や他の日本の都市も参画し、オールジャパンの取組に拡大されました。
名称に「SusHi Night」とある通り、夜には寿司と日本酒を囲んだネットワーキングが行われましたが、内容は決してカジュアルな交流会に留まりません。一見すると「スタートアップイベント」や「日本関連レセプション」に見えますが、実際の中身は、日本の都市がグローバルなディープテック投資とどう接続し、どう“共創の場”を作ろうとしているのかを示す戦略的な内容でした。
なぜニューヨークなのか ― 都市×ディープテック×投資の交差点!
今回の舞台がニューヨークであることには、明確な意味がある。ニューヨークは金融・不動産・都市インフラ・エネルギー・クライメートテックといった分野で、「都市課題を起点とするディープテック投資」が最も活発な都市の一つだ。
高齢化、老朽インフラ、気候変動、脱炭素―― これらは日本の都市が直面する課題であると同時に、ニューヨークをはじめ世界の大都市が抱える共通テーマでもある。今回のJapan Innovation Forumは、そうした課題を「日米の技術と資本」で解決するための、実践的な接点づくりを狙ったものだった。
イベント全体像 ― 行政主導だが「現場目線」で設計された構成!
イベントは午後3時から夜8時半まで、以下のような流れで構成された。
- 行政・支援機関によるキーノート
- 日本の都市によるスタートアップ戦略の紹介
- 日米の投資家・スタートアップによるパネル
- 日本企業によるリバースピッチ(求める技術の提示)
- 米国スタートアップによる都市向けピッチ
- SusHi Tech Tokyo 2026 の紹介
- 寿司と日本酒を囲んだネットワーキング
注目すべきは、「日本側が売り込む場」だけでなく、「日本企業が何を求めているのかを先に開示するリバースピッチ」や、「米国スタートアップに主役を渡すピッチ枠」が組み込まれていた点だ。
これは、日本側が単なる進出支援ではなく、共創パートナー探しに本気であることを示している。
日本の都市は何をしようとしているのか ― 東京・横浜・神戸の共通点と違い!
前半のパネル「How Japanese Cities Accelerate Innovation」では、東京都、横浜市、神戸市の担当者が登壇した。
共通して語られたのは、
- スタートアップ単体ではなく
- 大企業・大学・行政を含めたエコシステム全体での支援
- PoC(実証)や実装フェーズまでを見据えた設計
という視点だ。
特に東京都が推進する「SusHi Tech Tokyo(Sustainable High City Tech Tokyo)」は、単なる展示会ではなく、都市課題を軸にした技術実装と投資を結びつける“場”として位置づけられており、今回のニューヨーク開催は、その思想を海外に拡張する試みと言える。
投資家・スタートアップが語った「都市ディープテック」の現実― 日本の都市と米国の強みの補完関係を強固に!
後半では、Toyota Ventures、SOSV / IndieBio、Great Wave Ventures、Streetlife Ventures など、都市・クライメート・ハードウェア領域に強い投資家が登壇した。
議論の中心は、
- 都市ディープテックは時間軸が長い
- 行政・規制との関係構築が不可欠
- だからこそ日米の役割分担が重要
今回のイベントで特徴的だったのが、日本企業によるリバースピッチだ。エネルギー、重工、電機、商社といった企業が、「いま自分たちが本気で探している技術」を具体的に提示した。
これは在米日本企業にとっても示唆的であり、単なる情報収集ではなく、「何を探しているのかを先に言語化し、外に出す」姿勢が、グローバル連携では不可欠になりつつあることを示している。
Japan Innovation Forumの本当の意味― 日本の都市そのものが、グローバルなプレイヤーに!
このイベントは、
- 日本のスタートアップ支援策の紹介
- 米国企業の日本誘致
という枠を超え、「日本の都市そのものが、グローバルなプレイヤーとして動き始めている」ことを示す象徴的な場だった。当日は現地での参加者270名に加え、オンライン視聴も200名あり、日本企業との共創や日本の都市が提供する“場”への関心の高さを伺わせる。
在米日本企業や駐在員にとって重要なのは、スタートアップや投資は、もはや“IT業界の話”ではなく、「都市・産業・人材戦略そのものになっている」という点になります!
ニューヨークで行われたJapan Innovation Forumは、その変化を体感できるイベントだったと言えるのではないでしょうか?!













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