2025年12月、ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA/本部:米国ニューヨーク州)は、港湾インフラ整備に向けた3億ドル(約435億円)の競争的資金提供(ソリシテーション)を発表しました。これにより、同州の洋上風力発電支援およびマルチユース港の発展を推進し、民間投資の誘発と長期的な雇用創出を狙うとしています。
- NYSERDAが港湾整備プロジェクト向けに3億ドルの支援を開始。
- 洋上風力、製造、物流、保守など多目的に対応する港を対象。
- 提案の第1ラウンド締切は2026年3月26日15時(米東部時間)。
今回の募集(RFP 6041)は、ニューヨーク州の港湾インフラをアップグレードし、洋上風力発電関連のサプライチェーン構築を促進するもの。対象となるのは、耐荷重能力や波止場の延伸など、商業・産業両面において即時価値をもたらし得るプロジェクトで、地元労働力の活用や迅速な着工が求められる。
NYSERDAのドリーン・ハリスCEOは、「ニューヨークの港を多目的化し、需要変動に強い産業基盤を整えることで、安定した雇用と経済成長を同時に実現できる」とコメントしている。
今回の3億ドルのうち、2億ドルは2024年に設定された「洋上風力製造・物流支援ソリシテーション(OSWSCRFP24-1)」の予算を転用する形で充てられる。資金源は州の資本予算によるもので、港湾・製造・サプライチェーン整備に向けた投資として活用される。
今後は複数ラウンドにわたり公募が実施され、採択されたプロジェクトは契約締結後に順次公表される予定。
関係者コメント
ニューヨーク州労働局のロバータ・リアドン長官は、「この投資は州全体で数千の良質な雇用を生む見込みであり、州としてグリーン経済へのスムーズな移行を後押しする」と述べた。
また、環境保護局のアマンダ・レフトン長官は、「連邦レベルで再エネ政策が後退する中でも、ニューヨークはインフラ整備と雇用創出でリーダーシップを発揮していく」と強調。
エンパイア・ステート・ディベロップメント(ESD)のホープ・ナイト社長も、「このRFPは港湾の将来性を飛躍的に高める起点になる」と語った。
州の気候アジェンダとNYSERDAの役割
本件は、ニューヨーク州の「2050年までに排出ゼロ経済を実現する」という気候アジェンダの一環。特に、建物・交通・エネルギー・廃棄物分野での温室効果ガス削減に向けて、持続可能な港湾インフラ整備は重要な施策と位置づけられている。
NYSERDAは1975年からエネルギー効率向上や再生可能エネルギーの推進、化石燃料への依存削減に取り組む公共機関であり、今回のソリシテーションは同局の役割の中核をなす取り組みのひとつといえる。
















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