2025年12月、TikTokは、米国事業を米国主導の投資家グループへ分離する契約を締結したと発表がありました。このグループには、トランプ大統領の盟友ラリー・エリソン氏が率いるソフトウェア大手のオラクルが含まれています。
- TikTokの米国版は、米国主体の合弁企業によって運営されることとなった。
- コンテンツ監視やアルゴリズム運用は米国側が主導するとされたが、基幹技術は引き続き中国・ByteDanceが保有。
- 国家安全保障上の懸念から、2024年に成立した売却義務法の実質的な回避との批判も出ている。
今回の契約により、TikTokの米国事業は、オラクル、シルバーレイク、アブダビ系の投資会社MGXを中心とする投資家コンソーシアムによって管理される新会社に分離されることとなった。この3社で新会社の45%を保有し、ByteDanceの既存投資家が約30%、ByteDance本体が約20%を保有する構図となる。
新会社の取締役会は7人構成で、過半数を米国人が占めるとされる。また、米国版TikTokのアルゴリズムは、米国人のデータのみで再学習され、コンテンツの監視・管理も新会社が行うことが明らかになった。
とはいえ、根幹となるアルゴリズムの所有権は中国・北京に本社を置くByteDanceに残され、国家安全保障上の懸念が完全に解消されたわけではないとの声もある。バイデン政権時代にTikTok政策に関わったジム・セクレト元財務省高官は、「この構造は法が求める『完全な分離』には当たらない」と指摘した。
TikTokは世界で約20億人のユーザーを抱えるが、そのうち米国ユーザーは1割未満。今回の分離により、世界向けTikTokと米国版TikTokという2つの運営形態が並立するという、前例のない体制が誕生することになる。
オラクルは今回の契約により、米国内のTikTokユーザーデータを自社のクラウドセンターで管理することとなり、国家安全保障条件に沿った運営が求められる。エバーコアISIなど一部の金融機関は、オラクルにとって大きな勝利であり、クラウド事業の成長につながる可能性があると評価している。
















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