2025年11月12日、アメリカ合衆国財務省(本社:ワシントンD.C.、代表:財務長官 スコット・ベッセント)によって、フィラデルフィア造幣局にて最後の1セント硬貨(ペニー)が打刻され、1793年から続く製造が正式に終了したと発表がありました。
- ペニー製造コストが価値を大幅に上回り、米政府が打刻終了を決定した。
- 流通は継続されるが、新規製造は停止され、今後はコレクター向け特別版のみ生産される。
- 一部店舗では釣り銭不足により、現金決済が5セント単位で四捨五入される事例も見られた。
アメリカで長年親しまれてきた1セント硬貨(ペニー)が、2025年11月12日にフィラデルフィア造幣局で最後の1枚が打刻され、230年以上続いた製造の歴史に幕を下ろした。これはトランプ大統領が2025年2月に財務省へ指示した“予算削減”の一環であり、ペニーの製造中止が正式に実行されたものだ。
ペニーは2024年度時点で1枚あたり約3.7セントの製造コストがかかり、その価値(1セント)を大きく上回っていた。一方、代替として使用が増えると見込まれるニッケル硬貨も、製造原価13.8セントと高コストで、財政構造への影響が懸念されると報じられた。
ペニーの製造枚数は2024年度に約32億枚と多かったが、原材料(銅・ニッケル・亜鉛)価格の上昇により、20%近くコストが増加。2020年のパンデミックで流通量が減少したこともあり、米連邦準備制度が増産を依頼していた時期もあった。
財務省は5月に“最後のペニーブランク(硬貨の素材)”を発注し、その後は生産が徐々に縮小。今回の打刻終了により、今後新たに流通用ペニーが作られることはない。ただし、現在も推定2500〜3000億枚のペニーが流通中で、法律上は永久に「法定通貨」として利用可能だと財務省は説明した。
歴史をたどると、初代ペニーは1787年にベンジャミン・フランクリンのデザインで誕生し、1793年に造幣局が正式な製造を開始。以降“フローイングヘアー”デザイン、“インディアンヘッド”、そして1909年からはエイブラハム・リンカーンの肖像が採用され、アメリカ文化の象徴として親しまれてきた。
今回打刻された“最後のペニー”は、オークションに出品される予定とのこと。財務省はペニー製造終了で年間約5600万ドルの節約につながると試算している。
追加情報
- 米国内の一部店舗ではペニー不足により、現金決済を5セント単位で四捨五入するケースが発生。
- カナダ、イギリス、オーストラリアなど、多くの国が既に低額硬貨の廃止を進めている。
- トランプ大統領は「ペニーは税金の無駄」とSNSで主張していた。















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