2026年3月、米国国勢調査局(U.S. Census Bureau)によって、アメリカの化学製造業が近年の製造業全体の減少傾向とは対照的に成長しているとの発表がありました。医薬品や肥料、プラスチックなど私たちの生活に密接に関わる製品を生み出す分野として、特に医薬品関連の生産拡大が成長の大きな要因になっているそうです。(U.S. Census Bureauの記事)
- 米国の化学製造業の事業所数は2017年から2022年にかけて約10.2%増加した。
- 同期間、米国製造業全体の事業所数は約1.7%減少していた。
- 医薬品・医薬関連製造の生産拡大が、化学製造業成長の主要因となった。
化学製造業は、原材料を化学プロセスによって加工し、医薬品、石けん、インク、プラスチック、肥料などの製品を生み出す産業である。米国国勢調査局による2022年のEconomic Census(経済センサス)によると、化学製造業(NAICS 325)の事業所数は2017年の13,571から2022年には14,961へと増加し、約10.2%の成長となった。
一方で、同期間の米国製造業全体の事業所数は291,586から286,626へと減少しており、化学製造業は製造業の中でも例外的に拡大した分野となっている。
出荷額(value of shipments)も大きく増加し、2017年の約7,359億ドルから2022年には約9,010億ドルへと約22.4%伸びた。こうした成長の背景には、医薬品および医療関連製造の生産拡大があると分析された。
実際に医薬品・医薬製造(NAICS 32541)では、2017年から2022年の間に生産労働者の年間労働時間が2億7,010万時間から3億4,160万時間へと増加している。
雇用面では、化学関連の専門職が増加しており、薬剤師は約28.1%、化学エンジニアは約54.5%、化学者・材料科学者は約24.8%増加した。一方で化学技術者は約2.2%減少した。
また地域別では、2023年時点で化学製造業の雇用は南部と中西部に集中しており、それぞれ約33万人、約24万人の従業員が働いている。
さらに業界の競争構造を見ると、石油化学製造など一部の分野では上位企業の集中度が高く、例えば石油化学製造では上位4社が市場の約74.2%を占めている。一方、医薬植物系製造では上位4社のシェアは約24.7%にとどまり、比較的競争が分散した市場構造となっている。















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