2025年11月23日、パナソニックグループのパナソニック エナジー株式会社(本社:大阪府守口市、代表取締役社長:只信 一生)によって、Amazon傘下の自動運転ライドヘイリング企業「Zoox(ズークス)」と、ロボタクシー向けに円筒形リチウムイオン電池セルを供給する複数年契約を締結したと発表がありました。
- パナソニック エナジーが最新型「2170」リチウムイオン電池セルをZooxに供給へ。
- 供給開始は2026年初頭を予定し、日本国内工場から開始、のちに米カンザス州工場へと拡大予定。
- Zooxは完全自動運転ロボタクシーを開発・量産しており、ラスベガスで商用運行を開始済み。
この契約により、パナソニック エナジーはZooxのロボタクシー車両の電源を担う「2170」型円筒セルを提供する。2170セルは高エネルギー密度・安全性・信頼性を兼ね備え、すでに複数のEV製品で実績を持つもので、Zooxが追求する高性能ロボタクシーの電力ニーズに合致するものとされている。
Zooxはカリフォルニア州ヘイワードに量産施設を設け、都市部での完全自動運転ライドヘイリングサービスの展開を進めており、ラスベガスでは実際に無人運転の商用サービスが開始されている。車両はドライバーの存在を前提としない「目的特化型(purpose-built)」設計が特徴で、自動運転に最適化されている。
パナソニック エナジーは、2025年9月時点で累計約200億セル(EV約400万台分相当)のリチウムイオン電池を世界に供給しており、バッテリー起因のリコールは一度も発生していないと報告している。
背景と展望
米調査会社Grand View Researchによると、米国のロボタクシー市場は2024年に約4.5億ドル規模に達し、2030年までに年平均70%以上の成長率で拡大する見込み。特に、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オースティン、マイアミなどの都市では政策支援により導入が加速しており、Zooxのような企業がその中心にあるとされている。
これに対しパナソニック エナジーは、モビリティ分野における次世代エネルギー需要を見据えた成長戦略の一環として、今回のZooxとの提携を位置づけている。
CEOの只信一生氏は、「Zooxは非常にユニークな企業であり、この提携はパナソニック エナジーにとって次世代モビリティ革新への大きな一歩だ」とコメントしている。














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